「こんとあき」

  • 2007/05/19(土) 18:40:02

結婚して間無しの頃、出先の書店で出会いました。


「当店イチオシ!
 子どもだけが知ってるのは もったいないお話があります」


思い切りソソられました( ̄ー+ ̄)


お店の「オススメ!」の手書きPOPを読むのが好きです。
自分では選ばないジャンルの物でも
POPに惹かれて手に取る事も多いです。




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(Amazon.co.jp 紹介文)
「あき」のおもり役としておばあちゃんのところからやって来た
キツネのぬいぐるみの「こん」。
あきが大きくなるにつれて、こんもだんだん古くなり、
とうとう腕がほころびてしまった。
「さきゅうまちに かえって おばあちゃんに 
なおしてもらってくる」というこんに、
あきは「わたしもつれてって」。
2人だけの大冒険が始まった。


しっぽを電車のドアにはさまれたり、犬に砂の中に埋められたり。
次々と大変な目にあっても
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言い続け
あきに心配をかけまいとする、こん。
おばあちゃんの家を目指し、
こんをおぶって広大な砂丘を必死に歩く、あき。
互いを思いやるふたりの友情に、胸が熱くなる。


なんといっても魅力的なのは、こんのキャラクター。
すいすいと電車に乗ったり、おいしい駅弁に詳しかったりと
妙にたくましく、世慣れしているのがおかしい。
そして、必死であきを守ろうとするけなげなその姿が、
読み手の心をぎゅっとつかむ。(門倉紫麻)




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ぬいぐるみの「こん」が仕切っちゃってます。
「そんなアホなw」と思わないで下さいね。
微笑ましいじゃないですか〜。
女の子特有の「守ってもらいたい願望」を
程よく満たしてくれるさりげない「こん」のナイト振りはお見事!
かゆい所に手が届く気配りは
まるで老練の執事と旅するお嬢の気分です。
明らかに「あき」よりも弱者であろう「こん」が
「あき」を守ろうと奮闘する姿は胸を打ちます。


ところが、これだけで終わらないのが
この本の狡い所なんですね(注・褒めてます)
後半、「こん」と「あき」の立場が逆転するんですよ。
「こん」に守られる事を当然のように享受していた
「あき」に変化が訪れる出来事が起こります。


「あき」は持てる力を振り絞り困難に立ち向かいます。
大切な友達の「こん」を守るために「あき」の取った行動は、
かつて「こん」が身を持って
「あき」に伝えてくれた行動そのものなんですね。
余裕しゃくしゃくに見えた「こん」が実は背伸びをして、
一杯一杯の愛を注いでくれていた事に「あき」は気付きます。
絶対だった存在が崩れた時の揺れる心の動きの描写が見事です。


君がいるから頑張れる


・・某アニメ映画のキャッチコピーのパクリで恐縮ですが<(_ _)>


そして、満を持して登場、
冒険を終えたふたりを迎える「おばあちゃん」の圧倒的な存在感。
さすが児童図書、うまく〆たなと(えらそうです)
この絵本を大人にも読んで欲しいというお店の気持ち、
わかる気がします。


子どもの頃に心に描いた風景がある。
自分が大切にされる事が疑いようも無く
当たり前だった時間がある。
それは、たくさんの人の善意で成り立つ
脆いものなんだという事実を知る時が来る。
守られていたと思っていた自分が、実は誰かを守っていて、
はたまた誰かに守られていて・・といった愛の輪は
現代には似つかわしくない夢物語なのかもしれません。
だけど、信じていたいのです、人が人を大切に想う気持ちは
何よりも尊いものだという事を。
後世に伝えていきたい絵本のひとつです(^-^ゞ

この記事に対するコメント

かえるさんの文章すばらしいです。

情景が浮かんできて
胸の奥がぎゅーって、なって
思わず、涙がでてしまいました。
素敵なお話の本ですね。

ありがとうございました。

  • 投稿者: つららくるみ
  • 2007/05/19(土) 19:26:30
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くるみさんが言うとおり、かえるさんの表現力って素晴らしいですね。真似できんもん。今度図書館で借りてきます。インターネット予約しようとしたら制限枠を超えてました。無念。

  • 投稿者: ピース
  • 2007/05/19(土) 20:16:43
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うおっ!おふたりからの
なんともったいないお言葉♪
ありがとうございま〜す(//▽//)


・・くるみさんへ・・

くるみさんの感受性の豊かさには
まだまだ及びませぬ。。
「水」にコメントをしたいけれど、
湧き出る泉があまりに深くて
心が痛くて回れ右しちゃってます。
ゴメンナサイ・・(≧人≦)


・・ピースさんへ・・

ネット予約システム、
メッチャ活用しまくりですね。
ピースさんの文章、私好きなんです。
自分ひとりで味わいたくなるような、
誰かと分かち合いたくなるような・・
色々な気持ちを膨らませて頂いてます。
o(^-^)o

  • 投稿者: かえる
  • 2007/05/20(日) 01:04:43
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