2008.03.07 「悪人」
>きっと私だけが、一人で舞い上がっとったんです。
>佳乃さんを殺した人ですもんね。
>私を殺そうとした人ですもんね。
>世間で言われとる通りなんですよね?
>あの人は悪人やったんですよね?
>その悪人を、私が勝手に好きになってしもうただけなんです。
>ねぇ?
>そうなんですよね?

〜 本文より 〜


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「悪人」 吉田修一


重いです・・・・本の厚みもですが、とにかく読後がずっしり来ます。


加害者も被害者も「らしく」ないところがリアリティがありました。


祐一と光代・・・・出会うのが遅すぎた二人が別々の道を生き続ける事が「被害者」に償う事になるのでしょうか・・・・・


祐一と光代は被害者ではなかったのでしょうか・・・・・


それぞれの人物にそれぞれの真実がある、だけど殺人は許せない!


・・・・・・と言い切れない自分が怖いです。


祐一が「被害者」を絞殺するシーンでは、被害者に対し 「そら、そんだけ人の事を追い込んだらアカンやろ」 と思わざるをえませんでした。


未必の故意、とは意味が違うのでしょうが・・・・・悪意・・・・・よくもまあ・・・・そこまで・・・・・殺されたって自業自得じゃんと。


随分、祐一(加害者)寄りですね^^;


だけど「被害者」にも人生があり、正義があり、家族も居ると・・・・・


そもそも背負って来た荷物が違うんだもの、どっちが大変とかじゃなくて・・・・・


(人との出会いは)出会わなかった方がよかった出会いなんて無い、何かを得たのだ・・・・などという考え方もあるでしょうが、私はやはり出会わなかった方がよかった出会いもあるんじゃないかという気持ちです。


誰かのパンドラの箱を掘り起こさせるような出会いは、やっぱヤバイですよ〜><
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